第7章 夏の思い出
「あ、あの、、侑君‼︎」
私は侑君の胸にすっぽりと収められていて、必死に抵抗するが起きる気配も腕を解く気配もない。
直に伝わる肌の温かいぬくもりと引き締まった身体の感触に心臓の鼓動が早鐘を打つ。
寝ぼけてるとは言え、裸の男性に抱きしめられているという異常事態だ。
・・とにかく、起こさなくちゃ!
「侑君っ!私です!ともみですよ!」
ペチペチと胸のあたりを叩いてみる。
私の頭上からうーん、と唸る声が聞こえ、
身じろぎをしたかと思うと、侑君の手がスルッと私のTシャツの中に滑り込んで来た。
「⁉︎⁉︎」
その手は私の背中や脇腹あたりをさわさわと撫でたかと思うと、そのまま胸の方へと移動し、ブラの上から胸を揉み始めた。
「あ、あ、侑君っ‼︎」
上擦った声で呼び掛けても手は止まらず、ブラをずり下げようと指が掛かった瞬間、私は力いっぱい自分の身を後ろへ引いた。
私の身体はバランスを崩しそのままドシンと鈍い音を立てソファから落ちた。