第7章 夏の思い出
かよこさんは運転の疲れもあり、昼寝してくると言って部屋に戻り、倫太郎君もリビングのソファで携帯をいじっていたがいつの間にか目を閉じて寝てしまっていた。
私ものんびりしようとテラスに行き、折り畳みの椅子を出して
腰掛けた。
ちょうどその時、ポケットに入れていた携帯が振動し取り出すと、治君からラインが来ていた。
[海、めっちゃキレイやで‼︎
明日はともみちゃんも一緒に行こな?]
メッセージと一緒に写真も送られてきた。
1枚目は海の写真。
2枚目は治君が撮ったのか、侑君とあやかさんが楽しそうにポーズを取っといる写真。
・・楽しそう。
思わず口元が緩む。
するとまたメッセージが送られてきた。
[もう戻ってきたん?何してるん?]
[さっき帰ってきて、今はみんな昼寝してます。
私も今、テラスから海眺めてますよ。]
[ええな、俺もそこ行きたいわ。
そろそろ帰るから、また後でな♡]
治君、ハートマークとか使うんだ…。
[はい]
一言返事を返し、携帯を閉じた。
遠くに見える海を眺める。
西陽に照らされ光る水面に目を細める。
私も明日は海、行ってみようかな…。
去年はここから見ているだけで満足だったけど、今年は何故だか足を向けたいと思っていた。