第32章 侑end
侑「よっしゃ‼︎俺とともみちゃんの末長い幸せを祈って乾杯やー‼︎」
並々と注がれたビールジョッキを片手に侑君が声を上げた。
治「ホンマ調子ええな〜。さっきまでのしおらしさどこ行ったん?」
侑「ええねんええねん!今日という記念日に乾杯や〜‼︎」
カチャーンとグラス同士が音を立て、賑やかな夜が始まった。
ーー
3つ、4つ、、次々とテーブルの上に空いたジョッキが増えていき、皆んなの顔も薄っすら赤くなり始めた。
佐々木「ともみちゃんは全然顔色変わらんなー!お酒強いの知らんかったわ!」
向かいに座っている夕子ちゃんはサワーの入ったグラスを置くと枝豆に手を伸ばした。
「んー、強いってほどじゃないと思うけど、、わわっ⁈」
急に隣から腕が伸びてきて、頬をスルリと撫でられた。
侑「ホンマやなぁ〜〜相変わらず色白で綺麗な肌しとるし、茹で卵みたいやん。」
今度はフニフニと頬っぺたを突いたりして楽しそうに笑う侑君に治君がおしぼりを投げつけた。
侑「イダッ」
治「エロ親父かお前は。」
侑「親父ちゃうわっ!彼氏やっ!」
侑君は投げられたおしぼりを拾うと再び治君に投げ返した。
が、治君はそれを見事に片手でキャッチするとフンっと鼻を鳴らした。
治「てかツムはこの先ホンマに大丈夫なんか?下宿の時も相当ベッタリやったけど、これからはそうはいかんやろ?
ともみちゃんは東京やし、ツムもシーズン始まったら遠征ばっかりやん。」