第32章 侑end
そうだよ…
侑君はそれぐらい凄い人なんだから。
出会いはあまり良いイメージじゃなかった。
調子が良くて女好きで口が悪くて…
この人とは合わない、と思ってた。
けど、一緒に過ごしていくとそのイメージは少しずつ変わっていってーーー
バレーに向き合う姿は真摯的でストイック、負けず嫌い故に誰よりも努力を怠らない。
そんな彼をどんどん応援したくなって、無邪気に笑う笑顔に心を掴まれてしまった。
感情を失くした私に沢山の笑顔をくれて、時には本気で怒ってくれた。
侑君が居てくれたから今の私があるといっても良い…それぐらい私の人生にかけがえのない人…。
治「おーい!2人の世界に入ってへんでこっちで乾杯するでー?」
佐々木「ほらっ早よ座って飲もー?」
後ろのテーブル席で早く早くと手招きをする夕子ちゃん。
侑君に「行こか?」と優しく手を引かれ、笑って頷いた。