第32章 侑end
嬉しさと愛おしさが溢れ出し、目の前の侑君の顔がぼやけていく。
目からはポロポロと涙が溢れ、私は何度も頷いた。
侑「・・フッ、なんか高校生の自分らに戻ったみたいやな?」
頬を包んでいた長い指が涙を拭い、その涙の跡を消すように侑君の唇が優しく触れる。
チュ、チュ、、チュ、、
頬や瞼に何度もキスが落とされた。
侑「相変わらず、可愛い過ぎや…」
耳元で甘く囁かれ、恥ずかしさから薄く目を開けると、侑君の潤んだ瞳と目が合った。
「・・なんか、、夢みたい。」
侑「夢やったら困るわ。ほなもうちょい実感湧くように確かめさせたる。」
口の端を上げた侑君は、お互いの身体に隙間が出来ない位、ギューーッと抱きしめると、更に深く唇を重ね合わせた。
想いを伝え合うように何度も、何度も…。