第32章 侑end
侑「・・弁解するつもりはあらへん。
夏希に惹かれたキッカケは前の彼女に似とったからや。
きっぱり別れたつもりやったけど、ずっと引き摺ってたんやと思う…。
けど、それだけで夏希と1年も付き合うてたワケちゃうねん。
キッカケは最低やけど、夏希と居ると楽しかったし、休みの日にここで過ごす時間は好きやったんや。」
夏希「・・・。」
侑「こんなカタチで傷つけた事、ほんまに悪かったと思っとる。」
ドア一枚隔てて、2人の間に沈黙が流れる。
しばらくして小さく、呟くような声が聞こえてきた。
夏希「・・付き合っててもずっと不安やった。
侑が私の事、見てへんようで…。
・・けど、最初はそれでも良かった、"彼女"ってポジションにつけれたんやから、、」
夏希「けどいつからやろ、、こんな欲張りになったんは…。」
夏希の声が震えた。
侑「なぁ夏希、部屋入ってもええ?」