第32章 侑end
そして翌日。
あやかさんの結婚パーティーに侑君は現れなかった。
治君は再会を心から喜んでくれて、少しホッとした。
けどその一方で、昨日の寮での件を侑君から既に聞いたらしく私の事を心配してくれていたらしい。
治「ツムのやつ、ほんま言わんこっちゃないねん!修羅場にともみちゃん巻き込みやがって!あり得へんっ‼︎」
私達はテラス席に座り、外を眺めながらシャンパンを口にしていた。
不機嫌な顔をした治君を見て、私は眉を下げて笑った。
「何とも無かったワケだし、私は大丈夫だよ。
それより侑君は大丈夫なのかな…?」
治「んー、どうやろ。彼女が情緒不安定みたいで付き添ってる言うてたけど。
まぁ自分らで解決するしかないやろな。」
「・・そっか。」
グラスの底から浮かんでくる泡をぼんやりと見ながら呟いた。