第32章 侑end
「ッ、、⁉︎」
胸を叩いて抵抗すると、あっさりと唇が離れ至近距離で視線が重なる。
佐久早「、、何?」
驚く私を他所に、本人は全く悪びれもせずムッとした顔をしている…。
「な、何って、、何でキスなんか…」
佐久早「したかったから…。普段はこんな事しないのに、、あんたにはしたくなった。
・・こういうのが支配欲って言うのか。」
「いやいや、1人で納得しないで下さいっ!こんなところ誰かに見られたら大変な事になりますっ!」
佐久早「別に、あんたとなら構わない。」
「なっ、、!そう言う問題じゃないですよっ!」
冷静な佐久早選手とは逆に、私の心臓はバクバクと音を立てている。
とりあえず腕を解こうと佐久早選手の腕に手を掛けた時、
ドンドンッ‼︎
部屋をノックする音と同時に賑やかな声が聞こえてきた。
木兎「おみおみー⁈ねぇさっき女の子の声しなかった⁉︎ツムツムが彼女連れこんだのかと思ったけど誰も居なかったんだよねー。」
思わずドキッと心臓が跳ねる。
佐久早選手はチッと舌打ちをし、ドアに向かって、
佐久早「・・知らない。」
とぶっきらぼうに返事をした。
木兎「え⁇なに?聞こえないんだけどー⁇てか開けるよー?」
「えっ⁉︎」「ちょっ、待て、、」