第32章 侑end
佐久早「・・侑だ。」
チラリと顔色を伺うような視線を向けられた私は、どーぞどーぞ、と手の平を上に向けて差し出した。
佐久早選手は「はぁ、、」と短く息を吐くと携帯をタップした。
佐久早「・・もしもし。」
佐久早「あぁ、大丈夫。部屋にいる。」
佐久早「・・多分。」
佐久早「あっそ。」
佐久早「何で?」
佐久早「・・・。」
会話が成り立っているのだろうか、、とこっちが不安になる程、佐久早選手は終始ぶっきらぼうに返答している。
その時、佐久早選手が片手で携帯を押さえ、私の方へ向き直った。