第9章 文化祭
「何でしょうか…。」
「いきなりごめんな?ちょっと相談したい事があんねんけど、、ええかな?」
・・相談?私に・・・??
返答に困り黙っていると、今度はポニーテールの人が申し訳なさそうに話してきた。
「この子、サオリって言うんやけど、実は宮治君の事が好きなんよ。
で。原さん、宮治君と仲良さそうやからちょっと相談に乗って欲しいねんて。」
「・・・は、はぁ。」
気のない返事を了承と捉えたのか、サオリさんは私の腕を掴んだ。
「ええの?ありがとう〜!てかここじゃ誰が聞いてるかわからんし、恥ずかしいからあっちで話そ!」
そのまま2人に腕を引かれ、私は校舎脇にある非常階段まで連れて来られた。
薄暗くて人気も無く、辺りは静まり返っている…。
階段に腰を下ろす2人を前に、私はどうしたら良いか分からず立っていると、ポニーテールの先輩はクスッと笑った。
「こんな場所まで素直に着いて来て良え子やなぁ。ホラ、そんなとこ立ってないでココ座り?」
腕を引っ張られ、無理やり階段に座らされた。
「じゃ、私の相談乗ってくれるな?」
私より1つ下の段に座っていたサオリさんは先程までとは目つきが変わり、下から私を睨み上げてきた。