第9章 文化祭
治「クックック・・あ、あかんっ‼︎」
治君は声を押し殺して笑っている。
「フフッ、治君笑い過ぎ…」
そう言う私も堪え切れずに笑ってしまった。
治「もう腹痛くて死にそうや…ククッ
何や仔猫ちゃんて…しかも無理して標準語喋るからボロ出してもうてたし…」
「それにしても侑君、ハマってましたね…。」
治「せやな、チープな感じは否めなかったけどな(笑)って今度は角名が出て来たで!」
倫太郎君はたこ焼きとジュースを乗せたトレーを持ち、先程の女の子達のテーブルへ運んでいる。
・・・けど。
「あれ?にこりともしない…。」
治「仔猫ちゃん、言わんのかいっ!」
倫太郎君はスンとした表情でそのまま裏手へ入ってしまった。
接客する気が全く無い倫太郎君がまた可笑しくて吹き出してしまった。
治「次、うちらの番やで?」
悪戯っ子のように笑う治君に私は首を傾ける。
治「さっき受付でツム指名しといた。」
「えっ?・・もしかして。」
嫌な予感が頭をよぎる…。
すると先程の音楽が掛かり始めた。。