第9章 文化祭
私はあやかさんに手を振ると先に教室を出た。
後から治君も出て来て、私達はそそくさと下の階へ降りた所で肩を撫で下ろした。
治「ハ〜。まさか北さんに見つかってもうたとは。。」
「フフッ、そんなに怖い先輩?」
治「ん〜。怖いってのもあんねんけど、何かこー痛いとこばっか突いてくんねん。それがまたド正論で言うてる本人が完璧やからぐぅの音も出えへんわけや。。」
「フフッなるほど…。あ、そう言えばさっき午後から紅白戦やるって言ってました?」
治「せやねん!2チームに分かれて試合すんねんけど、結構お客さん見に来るみたいやし、
ともみちゃんも来てくれはる?」
私は喜んでコクコクと頷く。
夏休みに見たクロと研磨の試合を思い出すと胸がワクワクした。
治君達、強豪校と呼ばれる稲荷崎は一体どんなチームなんだろうと思うと午後が楽しみになってきた。