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❁✿✾ 落 花 流 水 小 噺 ✾✿❁︎/イケメン戦国

第5章 掌中の珠 後編



残された秀吉はまじまじと絵を見つめ、自らを見返す。一体何がどうなっているのかはよく分からなかったが、見た事のない鮮やかな色合いで描かれた絵と、終始笑顔で語っていた幼子を見るに、きっと楽しい旅行だったのだろうという事は想像出来た。絵を折らないよう気遣いながら再度筒状に巻き、麻紐で括った後、秀吉がそれへ穏やかな視線を向ける。

「今度政宗と家康が来た時にでも、茶を点てながら見せてやるか」

謎の眉毛な生き物を見て恐らく二人共自分と同じような反応をするのだろうが、きっと穏やかに笑うに違いない。そう考えながら、秀吉は明智家が訪れる前よりもずっと和やかな心地のまま、再び文机の前へと戻ったのだった。




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