第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「え?」
「言ったでしょ?犬ってね、頭が良くて学習能力の高い生き物なんですよ
だから、吠える→思い通りになる、を繰り返してたら、吠えれば何でも思い通りになるって覚えちゃうんです」
「…そんなんだ…」
「うわんっ!わんわんわんわわんっ!!」
僕とニノが話している間も、空は火が付いた様に吠え続けている
「……でも、全然吠えるのやめないよ…?
どうすればいいの?///」
「無視っすよ、無視。」
ニノはそう言うと、僕の手を引いてキッチンへ向かった
それから、「とりあえずお茶しましょう」とか言いながらニノが勝手にお茶を淹れ始める
その間も、空ちゃんは吠え続けていた
「…ニノぉ…///」
「構ってあげたい気持ちは解りますけどね、我慢っすよ」
「わんわんわおーんっ!!!」
わんわんと声が枯れる程に鳴き続ける空ちゃん
それを尻目に、自分で淹れたお茶をリビングに運び、呑気にお茶をすするニノ
「………空ちゃん、かわいそぅ///」
「ダメ、見るのも我慢。」
そんな薄情な(笑)ニノの隣に座って、可愛そうな空ちゃんの方を向こうとしたら
僕の顎を掴んでニノがそれを阻止した
「何で見るのもダメなのぉ〜(泣)」
「こう言うのはね、態度をハッキリさせないと却って犬を混乱させちゃうんですよ
吠えるのは悪いこと。吠えるとご主人様は自分に見向きもしてくれない。
…そうやって、吠えるって行為が犬にとっても不快な気持ちをもたらすもんだって解らせてやるんですよ」
「……ニノって、結構スパルタなんだね…///」(←ニノに厳しくされた覚えがないもんで(笑))
「犬の躾に関してはね。
あんたは別〜♡」(←思いきりにゃんこをハグするわんこ)
「Σわんわんわんわんわんわんッ!!!!」(←空ちゃん更にヒートアップ(笑))
「…………(汗)」
僕は、ニノを抱き返して(←結局(笑))空ちゃんの鳴き声を背中で聞きながら
本当にこれで大丈夫なんだろうかと、大変不安な気持ちになっていた
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