第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「……でね、朝起きて空ちゃんの様子を見に行ったらさ、昨夜吠えすぎた所為なんだか、声が掠れちゃっててさ…
だからね
僕は空ちゃんも一緒に僕らとおんなじベッドで寝かせてあげたらどうかなぁって、今朝ね、翔くんに言ったらね?
そんなのダメだって…最初が肝心なんだから、甘やかしちゃダメだとか言うの…
ねぇ、ニノ…どう思う?///」
我が家に可愛い家族が増えた翌日
僕は、その家族を我が家に連れてきてくれたニノに、我が家の現状を報告して相談するために
ニノのマンションに(朝っぱらから勝手に押し掛けて)来ていた
で
早速昨夜の出来事を話して相談してるんだけど…
「はあ、どう思うかって…だから、そのままで良いと思いますよ?」
ニノは、眠そうにしながらそう言うと
眠気覚ましのコーヒーを啜った
「そのままって?」
「だから、なんぼ吠えても夜はゲージに入れとけって事ですよ」
「けど、可哀想だよ?」
「まあ、最初はそう思うでしょうけどね」
ニノはそう言ってちょっと膨れている僕の頬っぺたを突っつくと
欠伸をしながら言った
「ふわぁ……だから、櫻井さんの言う通りですって…
…最初がね、肝心なんだから…
それにねぇ、犬って頭の良い動物ですからね
自分の寝床がゲージの中なんだってちゃんと覚えますから
だから、じきに吠えなくなりますよ」
「そっかなぁ…///」
「そうですって……ふわぁあ///」
不貞腐れる僕を見ながら、また派手に欠伸をするニノ
僕は、夜が遅いニノを朝早くに起こしてしまったのが申し訳なくて
縮こまって頭を下げた
「………ごめんね、ニノ…下らない事で朝早くに押し掛けて起こしちゃって…///」
「まー、いいっすよ、押し掛けて来たのが他ならぬアンタですからね」(←だってにゃんこ命だもんね(笑))
そう言ってまた一つ大きな欠伸をすると
ニノは両手を高く突き上げて、大きく伸びをした
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