第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「じゃ、翔くんよろしく。」
「よ、よろしくって…(汗)」
俺は、むりくり抱っこさせられた空を抱えて焦りながら
よろしくと言い残しキッチンに去っていく智くんの背中を、茫然と見送った
「う……ウソだろ…(汗)」
リビングに空と二人で取り残されて途方に暮れる俺(←ちょっと大袈裟じゃないっすか?)
と
そんな俺を空が見上げて鼻を鳴らした
「きゅ〜…きゅ〜…くぅ〜…」
「何だよ……ママが行っちゃったから寂しいのか?」
「きゅ〜ん…くぅ〜ん…」
鳴きながら、俺の顔とキッチンの方を交互に見る空
まるで、自分をキッチンに連れて行ってくれとでも言っているみたいだ
「まあ、気持ちは解らんでもないけどな。…我慢だ、空。」(←自分も寂しいのでその寂しさは理解できるらしい(笑))
「くぅ〜…きゅうぅ〜ん///」
俺が我慢だと言うと、空は悲しげに鼻を鳴らしながら、俺の脇の下に鼻っ面を突っ込んだ
「…きゅ〜ん…きゅ〜ん…」(←鼻先をしょーたんの脇の下に突っ込んで鳴いている)
「………///」(←ちきしょー、めっちゃ可愛いやないかいと思っている)
(………考えたら、まだまだ赤ん坊なんだもんな、こいつ)
俺は、俺の脇の下に頭を突っ込んで鳴いている空の頭を撫でてやりながら
さっき智くんが言った台詞を思い出していた
「…そうだよなぁ…
やっぱ、こんなに小さいのに、親元を離れて来たんだもんな……そりゃ、寂しいよな///」
「……きゅ〜……くぅ〜……」
「………ん?」
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