第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「だって智くんこいつ噛み癖があんだよちゃんと躾なくちゃっ!!」
「躾と体罰は別だもん!兎に角打っちゃダメッ!!///」
「わんわんわんっ!!」
反論する翔くんに僕がそう言ったら
空ちゃんがそれに同調するように翔くんに向かって吠え出した
僕は、そんな空ちゃんをもう一度抱き上げると
鼻と鼻をくっつけてちょっと怒った顔をして言った
「空ちゃんも!
翔くんは空ちゃんのパパなんだから、そんな吠えたりしちゃダメでしょ!」(←噛むのはいいんすか?)
「くぅ〜?」
僕が怒ったのが不思議だったのか、可愛く首をかしげる空ちゃん
僕は、思わず「可愛い〜♡」とか言って頬擦りしてしまいそうになるのをグッと堪えて
怒った顔のまま首をかしげている空ちゃんを床に下ろした
「二人ともね、家族なんだから、喧嘩しちゃだめだよ?
仲良くじゃれて遊ぶのはいいけど、本気で打ったりとか吠えたりとかしちゃ、ダメ!」(←だから噛むのはいいんすか?)
「うぅ…だって智くん…」(←いじけた(笑))
「だってじゃないの!
空ちゃんも、解った?」
「きゅうん?」(←多分解ってない)
「…もう…」
(明日にでも、ニノにどうしたら良いか訊いてみようかなぁ…)
さっき貰ったマニュアル本に参考になることが書いてあれば良いんだけどなぁ
とか思いながら立ち上がる
「兎に角、僕は夕飯の準備するから
だから翔くん空ちゃんのことお願いね!」
「え?お願いねって…」
僕は、困った顔で固まる翔くんと、僕の事を見上げてじっと見ている空ちゃんを交互に見て言った
「お料理すんのに包丁とか火とか使うんだから、空ちゃんが間違って怪我しちゃったら大変でしょ?
だから、空ちゃんが僕の後を追ってキッチンに来ないように翔くんしっかり面倒見ててあげてね!」
「Σえ゙っ!?(汗)」
「じゃ、翔くんよろしく。」
そう言って空ちゃんを翔くんの腕の中に無理矢理押し込んで
僕は、不安な気持ちを押し殺しながらキッチンへ向かった
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