第43章 我が家にヤツがやってきた!、の巻
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「え?名前…?」
ニノに言われて智くんが、自分の腕の中の奴を見る
すると、ニノが帰ってしまうのが寂しかったのか、奴がうるうると瞳を揺らしながら鳴いた
「くぅ〜…くぅ〜ん///」
「かわいぃ…ニノ帰っちゃうから寂しくて“くぅ〜”って言ってるよ///」
「なんだこの、可愛いやつめ♡」(←犬好きなもんで(笑))
「くぅ〜ん♡」
奴の寂しそうな鳴き声に、一旦帰ろうとして玄関へ向かいかけたニノが笑いながら戻って来る
それを見て、奴は甘えた様にまたくぅくぅと鳴いた
「…………くう」
「え?」
「くうで良いんじゃね?」
「え?何??」
急に「くうで良いんじゃね」とか言う俺を、智くんが首をかしげながら見る
その横で、奴の頭をこれでもかって位にこねくり回しながら、ニノが言った
「こいつの名前っすか?」
「うん、そう。」
「くうちゃんかぁ
良いね、可愛いね♡」
「あんたにしては悪くないネーミングなんじゃないっすか」
「俺にしてはって何だよっ(怒)」
「そうですね…“空”って書いて“くう”とか、良いじゃないですか?」(←わんこ、怒る撫でぃを無視)
「無視すんなやっ!!(怒)」
「うん、素敵だね♡」(←ついでにさとちも旦那をスルー(笑))
「さ、智くん…(泣)」(←嫁にまでスルーされて超ヘコム撫で旦那)
「でしょ?
空の青って、なんか大野くんのイメージだし、櫻井さんの名前の翔ってのも、空を連想しますしね」
「流石ニノ!
すんごい素敵ぃ〜!!///」
「………俺の発案なのに………(泣)」(←更にヘコんでます)
「……くぅ〜?」
と
俺が考えついた名前なのに、なんだか手柄をニノに全部持っていかれた気がして(笑)項垂れる俺の顔を
奴が…
…空が、くぅくぅ言いながら下から見上げた
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