【MARVEL】This is my selfishness
第13章 11th
『え、自分の部屋に設置されるのは気にならないの?作業見なくていいの?』
「同じようにつけるだろ」
???下のオートロックやわたしの部屋に取り付けるのはしっかり見てたのに???
「これ、オートロックの鍵だと」
バッキーがポケットから出したものを渡してくれた。
『無くさないようにしないと』
「あとで一応オートロックの使い方も説明するって言ってたぞ」
『は〜い』
バッキーの部屋のインターホンの取り付けはわたしの仕事に行く時間前に無事に終わった。
「お待たせ!それぞれの部屋に鳴らすから2人とも自分の部屋で待ってて!」
ダニエルさんと業者さんがエントランスのオートロックの方へ行き、わたしたちはそれぞれ自分の部屋で待機する。
すると今までのベルとは違う音がして、モニターを見るとちゃんと業者さんとダニエルさんの姿が映っていた。
事前に教えて貰っていた(バッキーが教えてくれた)ボタンを押すと音声が繋がる。
ボタンの近くにある光の色が赤から緑に変わり、それはオートロック側も同じようで、こちらがボタンを押したかどうかわかる仕組みらしい。
〈お、ミアちゃん、見えてる〜?聞こえてる〜?〉
『見えてるし、聞こえてます!』
〈おっけ〜!こうやって鍵もってない人は部屋番号書かれてるところのボタン押して鳴らすから、入っていい人だったらもうひとつのボタン押してね。そしたらエントランスの鍵が開くから〉
『分かりました』
〈ほんじゃあ、今度はバッキー・バーンズさんに鳴らすから、そっちで切ってもらっていーい?〉
『は〜い』
もう一度音声を繋げる方のボタンを押すとモニター画面も一緒に消えた。
おぉ、と思いながら部屋を出て今まさにバッキーの部屋へと鳴らしているであろうダニエルさんたちの方へ行く。
エントランスの扉のガラス越しにわたしの姿が見えたようで、ダニエルさんが「おいでおいで」と手招いていた。
エントランスの扉を開けると「ついでに教えておくね」とインターホンの鳴らし方を教えてくれた。
どうやら音声は繋がったままのようで、「バッキー・バーンズさんはあとでミアちゃんに教えてもらってね」と言っていた。