第13章 変わりゆく日常と濃くなる影
「…君等はいつもこうなのか?」
スケアさんは、げんなりしながら私達を止めに入る。
「まぁ、そうですね…。」
トウキは大人しく答えた。
何で猫の子を借りてきた様に縮こまってるんだろう…?
柄にもなく緊張でもしてるのかしら?
私がじろじろと見ると、彼はしっしっと嫌そうに手を振る。
「ま、いいよ。とりあえず名前を確認するぞ。まずトウキって誰だ?」
と言って、男子二人に目を向けると、トウキが俺です、と答える。
「んじゃ、ユウってのが君か。君はエニシだな?」
スケアさんが、そう言って私を見るので、そうです、と素直に頷く。
「よし。じゃあ、今から任務に向かう。今回は中忍クラスの任務になるからな。」
…何で?
そんな時に何でナナホ先生じゃないの?
じーっと見上げながら、スケアさんの言葉に耳を傾けていると、少し困惑した顔になる。
…この人目の周りのペイント凄いな。
「…ナナホは急な任務で別件に行ってる。」
なるほどー、と私は手を打った。
でも残念だな。
初の大口の任務なんだから一緒にいてほしかった。
「君…、念の為聞くけど態とやってるわけじゃないよな?」
「…何を?」
訳の分からないスケアさんからの問いに、首を傾げ返す。
「あの…。これ通常運転なんで、気にしないでください。」
ユウが言うと、トウキも頭を抱える。
「任務に支障は出しませんから。」
「…こんなに顔に出やすい子は初めて見たな。」
なーんで、三人揃って頭を抱えられる羽目になってるんでしょう、私…。
ちょっと失礼じゃね?
「…お前、もう何も思うな。」
「失礼にも程があるわ!」
思わずユウに怒鳴り返した。