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もう一度、を叶えるために。first

第13章 変わりゆく日常と濃くなる影





それからも日常は変わらない。
時々、よく寝た筈なのに疲れるなぁ、って日がある以外は、何の変哲もない普通の日々だ。
写輪眼の特訓漬けの毎日だし、下忍の任務はままあるし。
あ、イタチが特訓に付き合ってくれる事が前よりほんの少し増えたかなって程度。
…いや、それは増えたうちに入らないか。
一週間に一度あるかないかで、それも三十分程度だからね。
まぁ、付き合ってくれるだけありがたいとは思ってる。



そんな日々が三ヶ月程過ぎ去ったある夏の日。

「今日はナナホの代わりに来た、犬塚スケアだ。よろしく。」

犬塚家特有の顔のペイントはあるものの、それでも隠せない顔の良さ…。
私達はポカン…とその人を見上げる。

「…よろしく、」

「お願い…、」

「…します?」

トウキ、ユウ、私の順でなんとか挨拶をする。

「最後の、何で疑問系なんだよ。」

トウキからツッコミが入り、私はやっとその人から視線を外した。

「いや、何となく?」

「普通に”します”で通せよ。」

ユウからもそう言われたけど、大前提が違うよね、君達。

「その前に三人揃って片言ってどうよ。」

「「…まあ。」」

二人が納得したところで、気を取り直して。

「はい、やり直し。さんはい!」

「何でお前が仕切るんだよ。」

「んじゃトウキが仕切り直すってことで、パス!」

だいたいが、トウキがリーダーなんだからしっかりしてよね。

「やっぱりお前がやれ!」

何故か返却された。も〜。

「わがままな奴だな〜。」

「「お前が言うな!」」

「私は我儘なんて言ったことありませんー。」

ふいっと二人から目を逸らす。

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