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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第16章 東京卍リベンジャーズ・佐野万次郎




俺は目を開けると
レイナの腕に手をかけ
少しだけ緩めて、そのまま後ろを向いた


「……」


案の定
涙でぐしゃぐしゃになったレイナの顔がそこにはあった



こぼれる雫をそのままにして
コツンと額を合わせると

濡れたまつ毛がゆっくりと持ち上がっていく


「…………なぐさめるも何も……オマエの方が泣いてんじゃん…」

『………っ………ゴメン…』


覗き込んだ瞳から
涙がとめどなくあふれてくる


「……」

(………コイツも…かけがえのない相手を亡くしたんだな…)


小さく震えるまつ毛の先を見つめながら
俺は思った


(……こんな時……場地ならどうするんだろう…)




指先で濡れた頬を拭ってやると
レイナも俺の頬に手を添え、親指で涙の跡を拭ってくれる



レイナの涙は
いくら拭っても止まらなくて

俺は
彼女の目元に唇を寄せた




小さな水音を立てながら

目尻から頬へと
涙の跡を辿る



唇の横まで降りた時
レイナは一瞬だけ絡ませるように俺の目を覗き込むと
そのまま静かに瞳を閉じた








俺達は
泣きながら何度も口付けを交わし



そのまま身体を重ねた








啄むだけだったキスが
次第に深くなり

水音の間から微かな吐息が漏れ出すのを聞いて
もう、止まれなかった







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