第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
何かを確信したスカリーは、さっと近づきレオナとジャミルの手にキスを落としていく。完全に油断していた2人は久しぶりのキスにぞわわっと鳥肌が立った
レオナ『テメェ..もう一度コテンパンにされたいのか?』
ジャミル『いい加減にしろ。そろそろウェットティッシュがなくなりそうだ』
ジャック『おーいみんな。そろそろカウントダウンを始めるよ。こっちに来てくれ!』
グリム『おっ。ジャックが呼んでる。みんなで行くんだゾ!』
遠くから聞こえるジャックの声に急いで旗を飾り付けると、セベクたちは広場の中央へと走り出した
『カボチャさん』
スカリー『どうされましたか?』
『さっきの..あれ、どういう..』
スカリー『........』
『カボチャさん?』
その質問に一瞬スカリーの表情が歪む。悲しみを纏った口元はすぐに元の笑みを戻すと、サングラスをかけ直しそっと首を横に振った
スカリー『いいえ、なんでもありません。ただ、先程も言った通り、我輩と皆様が出会ったのは、運命だったのだと...そう、思っただけですよ』
さあ、行きましょう。と背を押され、はそれ以上の追及はしなかった。そのため、笑みを浮かべる彼のサングラスの奥に隠された瞳、そこに秘められた真意を見抜くことは誰もできなかった
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ジャックの呼び声に町の住人、そしてツイステッドワンダーランド組の全員が集まる。広場に飾られた時計の針がハロウィンの訪れを知らせるように天を指すと、ジャックはそれを合図にハロウィンの幕開けを始める
ジャック『みんな準備はいいかい?』
その言葉に全員が頷く。楽しみで目をキラキラさせる面々に満足そうに目尻を下げると、ハロウィン開始のカウントダウンを高らかに告げる
ジャック『5!
4!
3!
2!
1!
ハッピーハロウィン!』
『『『ハッピーハロウィン!!!』』』
町中にその声が響き渡り、ついに待ちに待ったハロウィンが幕を開けた