第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
スカリー『えっ、尊敬?..ジャック様が、我輩を!?』
ジャック『ああそうさ。こんなにもハロウィンのことを考えている人が、ハロウィン・タウンの外にもいるなんて思わなかった。
君のハロウィンを愛する心は、きっとパンプキンキングである僕と同じくらい強い。ハロウィンのためなら何でもしてしまうところとか..僕たちは似た者同士かもしれないね』
スカリー『あ..ああ..あ、あああ...ああ、あああっ!
うわあああん!ジャック様ぁ〜!』
ポンと肩を叩かれ優しく微笑むジャックに、胸の内から湧き上がる歓喜の思いが迫り上がってくる。抑えることなどできずに、とうとうスカリーの涙腺は崩壊しわんわんと泣き叫び始めた
スカリー『我輩が、我輩が間違っておりました!ハロウィンは進化するもの。全ての人を恐怖させるもの!それを我輩は分かっておりませんでした!
本当に..本当に申し訳ございませんでした!
うわああああん!!』
『んふふ..良かったね。でもそんな泣いたら、溶けちゃうよ。ほら、拭いてあげるからこっち向いて』
ゼロから受け取ったハンカチで目元を拭いてやるが、涙は止まることなく寧ろこぼれ落ちる量は増えていく
『ぁ、どうしよ..全然止まんない』
スカリー『うわあああん!さん、さん!!うわあああん!!!』
隣でひたすら涙を拭いてくれる優しさも相まって、スカリーは涙を堰き止められず思いをぶつけるようにの体に抱きついた
『わわっ..』
ユウ『おいこら何抱きついてんの!!さっさと離れろやこらぁ!!』
トレイ『こらこら、ユウ。気持ちは分かるけど、さすがに今のスカリーには可哀想だから、落ち着こうな』
『んふふ..カボチャさん、良い子良い子。怖かったんだね、寂しかったんだね。もう一人ぼっちじゃないよ..だから泣かないで』
スカリー『ううっ..ぐすっ。ぅぅぅ..』
体が悲鳴を上げそうなほど強く抱きしめられているにも関わらず、その表情は慈愛に満ちていて、優しい声色は彼の心をゆっくりと解きほぐしていく
広い背中に手を回し幼い子供をあやすように、トントンと叩きながら、はひたすらに彼が泣き止むのを待った