第2章 お出かけ
カッ…カッ…
キュッ…
ランプの中に薬草を詰め、きつく締めた。
........カツン…
「何
逃げるのやめたの?
お嬢さん方」
「べつに…」
「........」
「ふぅん…
じゃあ捕まえても文句はねぇな?」
そう言いながら、あかねに手を伸ばす巳早へ
白雪は先程詰めたランプを壁に叩きつけて
パリィン…
勢いよく割った。
あかねと白雪は咄嗟に布で口元を覆ったが、巳早は構えておらず、割れたランプから出た煙を吸い込んだ。
「?!
何だ…煙?!」
(効いて…!)
グラッ……
「........?!
何........?」
「........一種の麻痺作用のある草を燃やしたから
体の感覚が鈍ると思う…」
「…ゆっくり休んでください!
あかねさん!行きましょう!」
「う、うん!」
「........!」
白雪とあかねは再び走り出し、巳早はその場で蹲ったまま動けなかった。
「白雪!
さっき、あの男は2階にいた。
きっと私たちが2階に行ったら困るってことだと思う。」
「そ、そっか!
階段なら、さっき見かけて…
あ、あれ!」
2人は階段を見つけ、急いで駆け上がった。