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Smile Bouquet

第8章 大切で残酷な暖かい過去




─それから数日…



調査部隊
「ユリス補佐官」

ユリス
「ん?」

調査部隊
「報告します。調査した所ユリス補佐官が睨んだ通りでした」

ユリス
「やーっぱりね。…執行班を」

部下
「はい」


執行班は調査部隊が調査して出た結果がクロだった場合、司令の命であればあらゆる事を行う。
ちなみに、調査部隊も執行班も紛れている事が多いため気を付け様がない。
唯一あるとするならば、組織を裏切らない事だ



執行班
「ですが、ユリス補佐官…」

ユリス
「ほら、これ見な」


司令官からの命令では無い為、調査部隊と同じ様に言葉を返そうとする執行班を遮ってユリスは端末を見せる。
するとそこにはメディ司令官が映っており


メディ
『執行班へ命ずる。…その者を罰しろ』


それを見た執行班の背筋は伸び、ユリスは頬杖をついて彼等を黄色の片目で見る


ユリス
「この前、面倒だったからな。事前に撮っといた…やってくれるよな?」

執行班
「はっ…!」


目を細めて投げられた言葉に執行班は、びしっと音がなりそうな程に姿勢を正した。
そして、執行班が去って行くのを見るとユリスは脱力してデスクに突っ伏す


エドゥアル
「その面倒臭そうにする癖、いつになったら治るんだよ」

ユリス
「永遠に」

エドゥアル
「聞いた僕が馬鹿だった」

ユリス
「その通り。…何したって自分の考えた様にしか動かないんだよ」


突っ伏したユリスの表情は分からなかったが、その声がどこか寂しそうに聞こえたエドゥアルは思わず眉を下げる。
その姿は長年幼馴染をやってきたエドゥアルが、良く見るものだった


これからも、彼が必死に頑張る姿なんて一生見れないのだろうなとエドゥアルは思うしかない



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