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僕と彼女の声帯心理戦争

第12章 【第3章】心の中に居た人


顔が半泣き状態やら苦悶に満ちたり輝いたり忙しかったせいか、ニッキーの心配の声が響く。

「葵?……済まない、具合が悪そうだ。個人的な所を聞いてしまったね…」

「えっ!?違うのですよ!?うきょーくんとは別に
ツ キ ア ッ テ マ セ ン」


「……本当に大丈夫かい?羽京のやつに実はなんか弱みでも握られてんのかい??」
だったらアタシが力になるよ!!とニッキー先輩。
なんて頼もしいアニッキー……じゃなくて。勘違いされてんじゃん!!!!

「うんうん!!私も何か出来ることあればお手伝いするよ!いつもお世話になってるし!!」
アッ…杠ちゃんまで。勘違いしてる子が増えてしまった。

「えっと!?付き合って無いよ!?ほんとに!!」
「え、そうなのかい…!?」と驚くニッキー。
「そ、そうなんだね…!?」と杠ちゃん。

……なんで二人共意外そうなんだろう。

私は取り敢えず一旦椅子に座り直した。

「んーと…ニッキーちゃんはどうしてそう思ったの…??」
「えっ!?ああ……この間、アンタと羽京が…その…羽京の部屋で一緒に…その…ふ、ふと…んに…」

モジモジと言うニッキーちゃん。乙女すぎて先が言えない様だ。……ああ、前に気まぐれで寝顔見たくて忍びこんだら(羽京君の腰が)大惨事になったやつか。

「わ、わぁお……!!」あっ、杠ちゃんまで感化されて顔を赤くしちゃってる。確かに高校生だもんね、この子達……。

「あーーえっとそれは普通にスキンシップ??ちょっかい??的なのだよ」
「「スキンシップ…!?」」

「そうだよ~。私ちょいちょい羽京君にいたずら仕掛けてるから」
「葵、アンタ…猫みたいな事してんだねえ…?ていうか羽京の気でも引きたいのかい」

ギクッ。僅かに固まったのを、杠ちゃんが見逃さない。

「確かに気を引く方法分からないよね…!」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!

「そ、そういうわけでも…??」
「じゃあ…監視役への当てつけかい?」
「って訳でも無いけど…何となく…??」

「「なんとなく……?????」」
二人が復唱する。訳が分からない、という顔で。
デスヨネー。

「もしかして葵……アンタ本気で誰か好きになったりとかそういうの無いのかい…??」
「そうかも~。ほら私の曲、壮大な愛の曲はあるけど変なドロドロしたのは無いでしょ?」
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