第1章 犯人は僕です?いいえ、犯人は私です。【コテージ編】
「(私だってイタズラに人を追い詰めることはしたくない。シラユキが誰かの弱みを知っていた。それだけを教えれるものがあれば…)」
そこでノートパソコンに書かれていた書き込みを思い出す。
「シラユキが弱みを握っていた証拠…それは裏掲示板の書き込みよ」
「あー…あたしも見たことあるかも」
「裏掲示板…?」
「匿名でこっそり悪口を言う掲示板…」
「語弊があるけど…だいだいそんな感じ。みんな…このページを見て」
スマホに裏掲示板を表示させて、みんなに見てもらう。
「この『スモウトリグサ(笑)』ってのが…?」
「そう、それがシラユキ」
「これがシラユキ…なんか性格違くね?」
「本性は腹黒かったんだね〜おー怖い」
「……………」
スミレが何か言ってるがスルー。
「ちょっと…待て。確かにここにはシラユキが弱みを握ったことが書かれているが…それよりもっと重要な事が書かれているじゃないか…!“サークルメンバーの犯罪現場目撃”…だって…!」
「(…気が付いてくれたわね。)」
「“サークルメンバーの犯罪現場目撃”ということは…」
「ここにいる誰かが…“犯罪者”…」
「そういうことになるわね…。その犯罪者が誰なのかっていうのは分からないのよ…」
「というか…この犯罪者ってシラユキを殺した犯人なんじゃ…。そう考えるのが自然…」
「そうか…!恐喝に耐えかねて殺した…?」
「そして復讐されたシラユキさんは犯人の名前をスマホに残して…」
「(何でそうなるのよっ!!)」
「クロサキ…お前シラユキに恐喝されてたのか…?」
「そんなわけないでしょ!!」
「クロサキ…」
「まさかみんな本当に私を…」
「恐喝されて辛かったんだよね…」
「同情するぜ」
「殺してしまうのも無理ない」
「警察に、恐喝されていたことを話せば、多少罪も軽くなるんじゃないか?」
「(完全に私だと思われてる!!いや…シラユキを殺しはしたけど!!このままじゃまずい…。シラユキに恐喝されていたのが誰なのか…バラすしかないわ!)」
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