第22章 呪い合い、殺し合い、
「コガネ、日車寛見の情報を出せ」
「あいっ」
日車 寛見
得点:001
変更:01回
滞留結界:東京第1
伏黒の予想通り、100点を消費してルール追加している。
なずなが転送直後から高羽と一緒だったとして、高羽の口振りから2人は日車と接触していない。
ルールを追加させたのは虎杖だ。
そこまで確認した伏黒はレジィに最後通告する。
「もう俺はこの結界に用はない。退くなら見逃すぞ」
「はぁ?どの立場で言ってんの?オマエが殺した針の分は回収するよ」
やっぱり意味ないか、
戦闘は避けられねぇな。
「なずなは麗美を戦闘不能にしてくれ。その後どっちかに加勢してほしい」
「分かった。なるべく早く加勢できるようにするね」
「高羽はあの爆弾野郎を。……殺すならできればでいい、その前に持ち点を奪ってほしい」
「OK、少年、君のお願いはしかと引き受けた」
高羽の返事を聞く頃には蹴飛ばされて建物の壁に激突した黄櫨が出てきていた。
反転術式を使ったのか、壁に穴が空く程の勢いで吹っ飛んだにもかかわらず、負傷している様子は全くない。
黄櫨の睨みにも笑顔で返した高羽は黄櫨に向き直りながら宣言する。
「だが俺は芸人だ。人から一生笑顔を奪う真似はせん!」
「……勝ってくれればなんでもいい」
高羽が横目で伏黒を見てフッと笑った。