• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第18章 無垢なる贄と仮初の平穏と



祠を見張る村人が見える位置まで戻ってきた虎杖、伏黒、野薔薇の3人は先程立てた作戦を行動に移した。

まずは渾を呼び出し、少し離れた場所に待機させる。

虎杖、野薔薇もその間に伏黒から離れ、最短で祠に行ける場所まで移動。




「渾、やれ!」


伏黒の声に反応して茂みから飛び出した渾は、村人の銃をあっという間に奪っていく。


「何だ!何が起こった!?」

「銃が……!」


村人が混乱していて少しでも動きやすい内にカタをつける。


続いて伏黒が出ていき、渾が奪った銃を拾われないように影に沈めると同時に、棍を取り出した。


「だ、誰だ!?」


村人3人の目が一斉に伏黒の方を向く。


ここで村人の注意を引き、拘束するのが伏黒の役目。
村人の背後で虎杖と野薔薇が祠の方へ走り出したのを確認し、伏黒は棍を構えた。


この棍は呪具ではなく、ただの木製だが、呪力を篭めて使えば非術師を気絶させるのには十分。


棍の間合いまで一気に距離を詰め、深刻なダメージが入らない程度の力で打ち込んだ。


「がっ……!」

「ゲンさんっ!?っ、ゔっ」

「ヒィッ……!」


瞬く間に3人を昏倒させる。


すぐに起きることはないだろうが、念のため木の幹に縛りつけ、ナイフやライターといった武器になりそうなものも取り上げておく。


そして、完全に丸腰になったことを確認した伏黒は先に祠へ向かった2人の後を追った。



/ 1233ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp