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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第18章 無垢なる贄と仮初の平穏と



出入口から一番離れた場所にある窓の前に玉犬を呼び、伏黒は6時集合のメモを持たせ、監視カメラの位置を探るように指示して送り出す。


「俺達は玉犬が戻ってくるまでの時間でこの建物の大体の間取りを把握するぞ」

「わ、分かった」


伏黒はもう1枚メモ用紙をちぎった。

玉犬が見つけた監視カメラの配置を書き込み、死角となる場所を見つけるためだ。




「もしカメラの台数が多くて死角になる窓がなかったらどうするの?」

「その時はどこかのカメラに布を被せるなりして出るしかねぇな。すぐに気づかれるかもしれねぇけど……」


2人は建物内をくまなく巡り、間取りを書いていく。

内側からは入れない隠し部屋なんてものがあった場合は別だが、建物の大体の形は分かってくる。



残るは生贄の子供がいる部屋だけだ。








部屋に入ったなずなは、真っ先に子供がいるベッドに駆け寄り、挨拶する。
たとえ動けなくとも、いきなり部屋に知らない人が入ってきて探られるのは気持ちのいいことではないと思ったからだ。


「こ、こんにちは……えっと、少しこのお部屋を調べさせてね」

「あー、……ぅー?」

なずなと目が合うが、やはり意味のある言葉は出ず、表情もあまり変わらない。

声色から怒ったり、不快に思っているということはなさそうだがと思ったところで、ふと子供の首筋に奇妙な模様があることを発見した。


「……伏黒くん、この子、何かあるよ……!」



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