第37章 繋ぐいのち、五条と春日の鎹
「うっわ、すっげ。哺乳類みたい」
『なにその感想……そりゃあ哺乳類だもん、乳吸うもんでしょ…』
「そりゃそうだけどさ~……僕、こういう親子の関係って間近に見る事ってそうなかったからね。最近だと、ハルカん所のお兄ちゃん一家で初見だったよ~」
よく飲む小さな頭を覗き込み、指先で頭や耳をそっと撫でてる悟。
愛おしそうに「僕らの子供かあ…」と彼の零した言葉に私は小さく頷いた。
『悟、私の兄貴の子に興味津々だったもんねー……これからは独り占め、いや二人占め?出来るよ?』
「ははっ…!そうだねえ~……うん、小さい内はプリチーで大きくなればイケメン街道まっしぐらって顔してるよねー!さすが僕らの子!」
くす、と笑みを零した悟が顔を近付け、本能のままにちゅうちゅうと吸ってる顔を至近距離で覗き込んでる。
悟の片手がそっともう片方の胸を晒すのでぺし、と軽く叩くと不服そうに口を尖らせてた。
彼の考えが見え見えなんですけど?ん?なんですかね、その不満そうなお顔は。
『手に取るように分かるわ、どうせ"僕にも飲ませて"…でしょ』
「なんで分かるの?キミってエスパータイプ?筋肉こそ正義な格闘タイプじゃなかったっけ?」
『あ?インファイトすんぞ??』
犬や猫などの小動物が食事をしてるのをひたすら無言で観察する子供のように、蒼空がしっかりと胸の先端が見えない程に口というか、顎でがっつく様に上下していて、それを私もじっと見ていたら衝動が我慢できない男がついに動いた。
ぱさ、と指先でもう片方の胸が見えるようにして、指先でむにっ、と摘む。すると張って揉み解され、出やすくなったぱんぱんの胸の母乳は出口から出てくるってもんで。
自身でも見たことの無い、前方だけじゃない左右にまで細い穴から飛び出すような、穴の不規則なシャワーヘッドを彷彿とさせる現象を見せられた。
それを驚きながらもはしゃぐ、29歳一児のパパ。
「あはっ…!なにこれすっげ、スプリンクラーじゃん!先端一箇所からじゃなくてこう出んの?チクビームってか散弾銃じゃん!」
『オイ、いい加減にしろー??』