• テキストサイズ

【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第22章 キミは蜘蛛の巣に掛かった蝶


208.裏

ベッドの上で気持ち良く眠っていると、もぞもぞと何かに触れられるのを感じて夢から覚める。友達とメロン狩りする夢だったなあ、呪術師となってから最近はずっとメッセージばっかのやりとりで、久しぶりに会えたのが夢の中だった。
せっかくの休みくらいもっと寝かせて。もうちょい友達と遊んでたいし。休みだからもっと寝るためにアラームもわざわざ切ったんだしさ。
私の意志とは反して肌を布がするすると滑る感触、ほんのりと肌寒い部屋の空気が素肌を撫でてるよう、な……。

流石の違和感に目を開ける。
確かにそこはベッドの上で、私は寝る時に掛ふとんを被ってたんだけれど。寝返りだとかとは違って人の手により剥がされ、寝間着を脱がされてうっすい生地のいつだかに見たエプロンを着せられてる。
もぞ、と身をよじれば……ワァーオ、下着も着てねえ!
私が惰眠を貪る間にそんなあられもない姿にやりやがった妖精さん……もとい、いつもの上下黒の服の悟はベッドの側でにこにこして青い両目で覗き込んでいた。おっ、とでも言いそうな口元が弧を描く。

「起きちゃったか!まあ、起きてなきゃ反応なくて面白くないしね~…約束の裸エプロンの時が来たよ!おはよ、ハルカ!」
『…おはよ……?』

むく、と体を起こして手ぐしで髪を整えて。駄目だ、寝起きじゃぼーっとして頭がついていけない。
昨日歌姫が言ってたっけ、朝から来るんじゃない?的な事。手を伸ばし携帯を取って画面の時間を見れば朝8時、平日の学校のある朝より寝坊したくらいの時間。
……裸エプロンて。相手が帰って来る前にするようなモンじゃないの?料理作りながら…それこそ、この前の悟がやったみたいなさあ~…?寝起きにこれはきつい、ような…。私がぼーっとしてる間にそわそわする悟が視界に見え隠れしてる。

私の素肌の腕を暖かく大きな手が優しく掴んできたので、携帯から悟を見た。

「お腹すいた!ねえ、ハルカー、僕お腹ペコちゃんなのよ?オマエに早く会いたくて会いたくて震えて…」
『……西野カナかな?』
「こうやって気合い入れて早めに来ちゃったの!だから……そのえっちな格好で僕の為にご飯、作って?」
/ 2273ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp