【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
ヴァニラとのおしゃべりから驚きの事実を聞いて衝撃を受けた日から数日経った8月後半のある日。
今日は久しぶりにお互い一日予定のない日で、前からデートの約束をしてたんだ。
行先は商業施設と水族館の複合施設。
夏休み中、この水族館は期間限定のナイトアクアリウムイベントが行われるということを知ったイグニスがチケットを取ってくれた。
「水族館、すごく楽しみ! イグニス、素敵なイベント見つけてチケットの手配までありがとうね」
「どういたしましてだ。折角の夏休みなのに、グレイスには寂しい思いをさせてしまっているからな。今日は楽しもう」
二人手を繋いでショッピングエリアを歩く。
夏の暑い日差しを避けるのには最適な館内には家族連れから学生など、大勢の人で溢れていた。
「人が多いな。グレイス、はぐれないように気を付けるんだぞ」
そう言って繋いだ手を一度解いて、腰に腕を回してきた。
さ…さすがに外でこれは近くてドキドキしちゃうかも…。
「も、もう、子どもじゃないんだから大丈夫だよ」
「そうか。まぁオレがこうして抱き寄せたいだけだから気にするな」
サラリと伝えられる愛の言葉に顔が熱くなる。赤らんだ顔を見られたくなくて俯いているものの、頭上で ふ、とイグニスが笑う気配がする。あぁ、相変わらずイグニスのペース。
「グレイス、どこか見たい店はあるか?」
「…えっ。あ、あぁ、見たいもの?
ん〜そうだ、イグニスのお洋服を一緒に見たいな」
「オレのを? グレイスのでなくて良いのか?」
「うん、イグニスのが良い!」