【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
「なっ。え、あ、あ〜…? や、ぃ、いや、では、ない、けど………も〜〜〜っ!」
グレイスは先程の不貞腐れたような表情はどこへやら、今は恥ずかしさと驚きから両手で口元を抑えながら目を見開いていた。
コロコロと表情が大きく変わるところも可愛いな、と思いながらそっと口元にあるグレイスの右手を取った。
オレのその行動の意図を汲み取ったのか、ハッとした表情をした後グレイスは息を止めて自分の右手の行き先をじっと凝視していた。
そうして、オレの手のひらをグレイスの手に被せるようにして硬くなったそこへ押し当てると、その手応えに一瞬ビクッと大きく手を震わせた後、控え目にだがそこにあるものの存在を確かめるように指先を動かし始めた。
「ぅ、わ…すごい存在感…。筋肉触ってるみたい…」
「あぁ…ものすごく、ガチガチに…硬くなっているだろう?」
直接触れられているわけでも、握って扱かれているわけでもないのに、グレイスの手が、指が、そこに触れているだけで強烈な疼きが生じて声が上擦りそうになるのを必死に堪える。
くそっ、たったこれだけで情けない…。
「うん…私に、興奮してくれてるから、なんだよね…?」
「そういうこと、だ…。わかってくれたか?」
「うん。ありがとう…嬉しい」
納得したように微笑みそこから指を離されたのを感じて、オレもグレイスの手のひらを解放した。
はぁ…自分からさせたことのくせに、暴走するなどみっともない真似を晒さずに済んで本当に良かった…。