【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
「可愛い声だな…もっと聞かせてくれ」
グレイスが今まで一度も発したことのない声。
オレ以外、誰も聞いたことのない声。
また一つ、特別が増えていく。
その声がもっと聞きたくて、グレイスに気持ちよくなって欲しくて。片方を指先でくにくにと捏ね、もう片方の乳首に吸いついた。
「あっ、や、勝手に声、でちゃ…!? ん、ぁ…」
「あぁ、声を我慢する必要はない。自然なことだし、その方が身体の力も抜けて良い。
グレイス、痛くはないか?」
「いたくは、ない、けどっ…はッ、びりって、して、変な、感じ…」
「そうか。それなら問題ない」
未知で初めてのことにも関わらず素直に反応を返してくれるグレイスが可愛くて愛しくて仕方がない。
もっともっとオレを感じて、夢中になってほしい。
沸騰した頭でそんなことを意気込んでいると、グレイスが申し訳無さそうにぽつりと呟いた。
「…ごめんね、んっ…私、胸小さくて…」
「なんだそんなこと。グレイスが謝る必要も気にする必要もな…」
「うそ。さっき溜め息、ついてたもん…っ」
…何だと?
行為を始めてからここまで、ひたすらに感動や興奮することはあれど落胆して溜め息をつくようなことなど何一つとしてオレは感じていない。
平常時に比べて明らかに下半身に血が集まってしまって動きが鈍くなっている脳みそを必死に回し、ここ直近の己の言動を仔細に振り返る。
間違いなくグレイスは何か勘違いをしているはず…何かそう思わせるようなことがあっただろうか………