第4章 新たな門出
「・・・おはよう、ございます?」
は咄嗟に応えたが、寝ぼけた頭では理解できず、一度布団を顔まで引っ張り、深呼吸をして考えた。
(んんん?ダンデ?なんで?おはようって何???幻覚?夢?)
次から次へと浮かぶ疑問がを襲った。
そして意を決してソロリと、布団を目のところまで下げて、ダンデがいるか今一度は確認した。が、やはりダンデは自分のそばに立っていた。
そして目があった。
(ゆ、夢じゃないだと・・・!)
いやいや、と思い、は片頬の頬をつねってみた。が、頰は少し痛むだけで、目の前のダンデは夢ではないとわかると、とうとうは最悪の事態を想定した。
「わ、わたし・・・なんかしちゃったんでしょうか・・・!(お願い!何も致してないでくれーーー!!!!)」
ダンデは、顔色を悪くしてこちらを見上げるを見て少し目を大きく開いたが、いつも通りの顔に戻し、ゆっくりとに話しかけた。
「何も覚えてないのか?」
「えっと・・・研究所に行って、図鑑の修理をお願いして・・・そう、1番道路にいたココガラいいなって思って・・・・・・えーと」
そこから突然記憶が途切れ、は眉をしかめた。
チャプ、と自分の頭の下に置かれた氷枕の音がして、は不思議にい思い手で触れてみた。
ヒンヤリした感覚が手に伝わり、はゆっくり体を起こそうとした。
「あたたたたた、え、背中が痛い?!」
「大丈夫か?」
そばに立っていたダンデが、ベットに腰掛け、を助けようと手を差し出した。は背中に少し痛みを感じながら、差し出されたダンデの右手をとろうとしたが、触れる直前にピタリと手が止まった。
しかし、一人じゃ起き上がるのが無理とわかると、恐る恐るダンデの手にちょこんと自分の手を乗せた。
「(あう〜〜〜///)お願い、します・・・」
「なるべくゆっくり引くよ」
「は、い///」
指先同士が握り込まれ、の背中がベットから離れた。
ダンデはゆっくりとの手を引っ張りながら、少し不安定な彼女の背にもう片方の手を肩に回した。
(ひぇ!ちか、近すぎて死ぬ)
はまた気を失いそうになった。