第15章 真夜中の開幕劇
がモンスターボールを構えると、ルリナとヤローもモンスターボールを手に取った。
「ヤロー…今からバトルをする相手なんだけど…あの子…」
「俺も同じ考えじゃ、ルリナさん----気を引き締めていかんと、やられるのはこっちじゃ」
二人は信じたくない気持ちで、目の前に立っているインゴの部下と思われる駅員を見据えていた。某氏からはみ出ている髪の長さも、声も、そしてボールを構える姿も、しか思い浮かばなかった。
「勝てば答えてくれるはずじゃ」
「じゃあ全力でやるしかないわね」
ヤローはタルップル、ルリナはガジリガメを表に出した。
もシビルドンを出すと、ルリナは苦い顔をして拳を握りしめた。
「!貴方なんでしょう?どうしてそんな男と一緒にいるの!?その格好はどうしたの!?」
たまらなくなったルリナが、切ない声を上げた。
「そうだよ、ルリナ。私はだよ」
「! じゃあこんなことしなくても…おかしいわ!私たちとバトルする理由なんてないはずでしょ!!その男が怖いなら、一緒に----」
「プッ…アハハハハハ!ルリナすっごく可愛い♡!!」
突然笑い出したに、ルリナはカッとなって叫んだ。
「何がおかしいの?!」
「フフ、何もおかしくないよ。でも、私はインゴさんのこと怖いって思ってもないし、バトルをする理由もちゃあんとあるんだよ」
「……どうしちゃったの…」
「ルリナさん、やるしかないみたいなんだな。気持ちはわかるが、ここは一旦抑えるんじゃ」
ヤローに諭されて、ルリナは一息はいた。二人は真剣な顔でを見据えると、は嬉しそうに笑みを深めた。
「私、また二人と戦えてすっごく嬉しいです!トーナメントでは当たらなくて、本当に残念だったから…でも今夜の二人は違っててすごくドキドキしてます----だから、私をガッカリさせないでくださいね♡」
空気が重くなったような、重圧感をから感じたルリナとヤローは冷や汗をかいた。
「さぁ、楽しいバトルを始めましょう♡!----特別ルールありの、ね♡」