第8章 ジム巡り②
ガシン、ガシンと、大きな4本の足が歩くたび、大きな音がフィールドに響いた。2つの赤い目がコオリッポを捉えると、コオリッポは氷で隠された顔で本当の表情は見えないが、自分より大きな体のメタグロスに震えた。
メロンもやっとハッサムを倒したと思ったら、また苦手な鋼タイプで苦々しくメタグロスを見た。
「コオリッポ、フリーズドライ!」
先制はメロンのコオリッポだった、コオリッポから発せられる凍える風がメタグロスを襲い、氷漬けにしていく。足元がジワジワと氷がメタグロスを多い、氷の浸食はあっという間に体全体に及んだ。
フィールドは先ほどより一気に寒くなった。全身に鳥肌が立ち、やメロンがはく息が白く見られた。完全に氷に覆われてしまったメタグロスを、は静かにみた。
「…どうやら、凍っちゃったみたいね」
「…」
「このまま氷漬けか、それとも交代させるか」
「交代はしません」
ピシッ…と何かがひび割れる音が聞こえた。その音はだんだん増え、氷漬けのメタグロスがだんだんひび割れていった。
「まさか!」
「私のメタグロスはこんな氷如きじゃ止まらない…メタグロス、いくよ!」
「っ…コオリッポ!凍える風!」
ピシピシ、とひび割れていく氷に、コオリッポは冷たい息を吹きかけた。が、パキン!と大きな音が響き渡らせながら、メタグロスは自分の体にまとわりついていた氷を引き剥がして、コオリッポに突っ込んでいった。
凍える風もものともせず、一歩一歩近づいてくるメタグロスに、コオリッポは震えながらも、一歩も引かなかった。
「コメットパンチ」
メタグロスの大きな拳がコオリッポの顔を覆う氷に直撃し、コオリッポはフィールドの内ギリギリまで吹き飛ばされた。顔を覆っていた氷は砕け、中からはナイスフェイスのコオリッポの姿が現れた。
「顔は直させない、サイコキネシス!」
はすかさずメタグロスに指示を飛ばすと、サイコキネシスにかかったコオリッポは体の自由が聞かず、フィールドから浮遊した。そしてフィールド外にまで勢いよく飛ばされると、壁に激突してピクリとも動かなくなった。