第8章 ジム巡り②
(こうやって話しかけてみると本当に普通の子って感じ、バトルの動画じゃ全くの別人みたいなのに。)
そろそろ自分のジムにが来るころだろうとメロンは思っていたが、しばらく経っても来る気配はなかった。かといって他のジムチャレンジャーも難関のカブを倒してオニオンに挑んでいる動画が少しずつ上がっているのに、はそのチャレンジャーの中でもつまらずにクリアしてきている。この間見たポプラとの戦いも、相性があったとはいえ今年のジムチャレンジャーでは頭一つ以上に抜き出ている。
それなのに自分のジムには中々来ず、たまたま家にいた息子のマクワに聞いてみたら、その答えはあっさりわかった。
「そのジムチャレンジャーなら、足湯のところでよく見かけるらしいよ」
「…なんであなたがそんなこと知ってるわけ?」
メロンは少し拗ねたように聞いた。
「ポケッターによく上がってるよ。ほら、今日も来てたみたい」
マクワは自分のロトムスマホをメロンに見せると、メロンはそれを手に取りジッと画面を見た。
『ジムチャレンジャーのさんだ〜!また足湯に来てる!一緒にいるエレズンも一緒に入ってて可愛い〜!!』
『足湯にて今年注目のさんと話ができた!握手もしてくれたしスッゲーいい人!』
画面をスクロールしていくと、がキルクスタウンに来てすでに一週間以上立っていることがわかった。そしてほとんど足湯通いをしていることもわかった。
メロンはスマホロトムをマクワに返すと、「少し出てくるわ」と行って家を出て行った。
マクワはその後ろ姿を見送ると、食べかけの昼食に戻った。
「…あれはさんのところへ行ったな」
すっかりジムチャレンジャーのが自分のジムに挑戦しにくるとわかって、自分の母親がここ最近ソワソワしていたのをマクワは知っていた。しかし中々こないにモヤモヤしていたいたが、ついに我慢できずに行ってしまった。