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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第36章 聞こえない音  お相手:宇髄天元



音が…生きてる…から…な

生きている 音がする…

重なる コイツの音と
ピアノの音と…重なって混じって

コイツの命が その旋律に溶けて行く


みくりの音は… 俺の耳に心地いい


「天元さん…、そんな風に言ってくれるの
美咲とお父様と…、天元さんだけだから」

「もう、1曲…聞きてぇ」

そのまま 宇髄がみくりの
背中に自分の顔を押し当てて来て

聞こえる音に耳を傾けていた

コイツの… 生きている音…

弱弱しい のに逞しい音だ


願うのなら 聴いて居たい…


ずっと 聴いて居たい…


「みくり」

「天元さん?」


「何でもねぇ」

「変な天元さん」


「俺…、お前の音…好きだわ」

「はい、ありがとうざいます」


ピアノを弾いていたみくりの手首を
後ろから宇髄が押さえて
演奏を止めさせる


「ピアノ…聞きたかったんじゃ…」

「気…変わったみたい。
お前の声…、聞きたくなったわ」

そう言って みくりの
顔を自分の方へと向けさせて
そのまま唇を奪う様にして口付ける

ちゅ…くちゅ…
舌と舌を絡めあって
唾液の混じる音が聞こえる

「聞こえてんの?みくり…音
してんの、…聞こえる?」

ピアノ…弾いてる位なんだ

俺程でないとしても

僅かな音も聞き取れる耳をしてる

「…んっ、…ふぁ…ぁん」

こうして 舌を絡めて口付けて

漏れる声も 随分と甘くなったし…


何も知らない 男を知らない

そんな身体なのは同じだが…


「今日は…、風呂…入れそうか?」


そう 宇髄がみくりに問いかけると

小さくみくりが頷いた


この質問は 宇髄さんとの

暗黙の了解の様な物で


「ん、肩…腕回せ」

そう言ってみくりが肩に
腕を回しやすいようにして
首を下げてくれて促されるままに

みくりがその肩に自分の腕を回すと

そのまま ひょいっと
軽々しく片手で抱え上げられてしまって

「軽っ、お前…また痩せたんじゃねぇか?
只でさえ、まな板みたいなのしか
ねぇんだから、これ位以上痩せんな…」


そう嫌味っぽく言って来るが

それは 私の食欲がなくなってるのを

宇髄さんも 気が付いてる…から


「…痩せてないし…、
胸が無いのは元々…だし…」


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