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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第33章 絶対君主のお気に入り お相手:煉獄杏寿郎 Rー15


そして 椿姫様が出奔したのに
関わらずに 今度は
その侍女が突然湧いて来て

椿姫の代行をするとなれば……

まぁ……その相手が
次に狙うのは… 私…だろうけど?

昨日の刺客みたいに
目に見えるのならいいけど……
毒殺は相手がそこに居ない場合が多いから

殺気とか気配じゃ察知できないしなぁ…

ひとつ……気になる事が
出来たと言えば出来たか…

「ひとつ…、お願いしたい事が
あるんだけど?スルタンからは
私に書庫の閲覧は許可は
頂けているのかしら?」

「書庫は、後宮内のでよければ
ご閲覧はご自由に…」

ご案内をと言われたが
私だって後宮で務めていたのだ
書庫の場所くらいは知っている

書庫には司書として宦官(かんがん)の
元男性が管理を任されている様だった

宦官は男性としての機能を失う代わりに
安定した地位と立場が保証されており
自ら志願をする者も多いが…

「どの様な本をお探しで?」

「昆虫図鑑…かしら」

「虫がお好きで?」

宦官の司書が立ち上がると
虫に関する蔵書のある辺りで
そう声を掛けて来た

「そうね、好きか嫌いかは
私にも……わからないけど。
黒い身体に、所々に赤い斑点の様な…
そんな模様の蜘蛛について
…知りたいのだけど?」

「……5年」

そう突然 言われて
みくりがどう返したらいいのか
分からないままに居ると

「私はここで、
5年司書をしておりますが……
その蜘蛛について……お調べに
なられた方は総じて…」

「死んだんでしょ?
この蜘蛛に殺されて…」

「私は…文官としても武官としても
中途半端で、宦官に志願したが…。
貴方は……、他の王妃様とは…
その成り立ちその物が異なっておいでで
あられる様だ。その蜘蛛に
まつわる記述であれば…こちらに」

「……みくりでいいわ。
ねぇ、司書さん。貴方の名前を……
教えて貰いたいのだけど…。
お聞きしても構いません?」

「私は、しがない司書で在ります故
しかし、王妃様のお言葉にお答えせずに
居るのは許されませんでしょう。
橘 豊……と申します。みくり姫様」

スルタンの王妃達は
花の名前に姫と付くのが決まり

私の名前は 花の名前ではないが
そう他の王妃の名に沿って
橘がそう呼んで来る

そして王妃の名は
本来の名前ではない

スルタンより与えられる名だ…

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