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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第33章 絶対君主のお気に入り お相手:煉獄杏寿郎 Rー15




だが…理由は 分かった

これ以上 彼女の言葉で
それを聞いてしまえば

俺は それを
認めたくはないだろうし

俺は この国の主であると言う
スルタンであると言う立場を利用して

彼女にそれを命令するか

もしくは……手籠めにしてしまうかも

知れないから…だ

だが 俺がそうした所で

それが 彼女と
その父の与壱の答えなのならば……

スルッと杏寿郎の指先が

そっとみくりの頬を撫でて行く

「君の家が…今までも、そして
これからも変わる事のない、忠誠を
王家に捧げる覚悟があるのは……
俺も、この国の主として
理解はしたつもりだ」

そうは彼は言っているが

その今の 彼の目は……

一国の主の顔でもなければ

目でもない…のに?

言っている言葉と
取っている行動と
その表情が… まるでちぐはぐだ

「なら……、俺に教えてくれ。みくり」

そう耳元で囁かれる言葉が
耳に掛かる吐息が熱い

自分の鼻に彼自身の香りが掠めて来て
その香りに眩暈を憶えてしまいそうだ

もっと…… と望んでしまいたくなる

耳たぶに舌を這わされて
思わず小さく声が漏れた

「……ッ……」


「君は…俺に、
抱かれたい……と、そうしてもいいと
そう…思う、気持ちは全くない…か?」


彼に…抱かれる…

その寵愛を受ける…?

それは… その質問の意味は……

「貴方様に……、そうされる訳には…」

「家の為……にでは、ない部分で
どうなんだと俺は聞いているのだが?」

ドキッ…と 胸が跳ねた

彼は 私に

私 自身の意思を… 聞いているのだ……

家の事情を抜いた所の
私自身が それをどう思っているのかと

「あの…、今夜の夕食の前と……
その後に、少しばかり……他のお妃様達と
お話を…致しました…」

みくりが自分の膝の上に置いた手を
ギュッと握りしめると
一旦区切った言葉の続きを紡ぎ始めた

「……もし、……私が仮に
そうなったとして、……他のお妃様の
誰かが…、辛い思いをなさったり
悲しい思いをなさるので…あれば。
私は……。貴方様からの……ご寵愛を
受ける事に……は、耐えられません……」

みくりの瞳から
零れ落ちる その涙を
杏寿郎が掬い取って

その雫を舌で舐め取った

「それが…、君の
誠偽りのない言葉であるのならば……」


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