第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
LINEで送って貰った
地図のスクショと
住所を頼りに
車でそのシェアハウスを目指す
入口の道が細くて危うく
そのままうっかり通り過ぎそうだったが
手作りの看板があったので
それのお陰で…入る道に気が付いたのだけど
すれ違いが出来なさそうな
そんな細い道を通って
少し車を走らせた先に
砂利の広い場所があって
車が数台停まってるのが見えて
見覚えのある杏寿郎の車があるので
ここで合っている様で一安心して
もし間違えてたら こんな場所
どっかの誰かの敷地でしかないもんな…
とりあえず…適当な場所に
車を停めてエンジンを切ると
まずは杏寿郎から
頼まれた物を届けようと
お花とハーブの苗と種の入った
段ボールを持ってみくりが車から降りた
見事なまでに…林を整備して
土地を作った場所の様で
周囲を木に囲まれているから
真夏の居間でも…日影が多くて
過ごしやすい感じの涼しさになっている
今自分が居る 砂利の広場から
その先には舗装されてない道が続いていて
その段ボールを持って
道なりに進んで行くと
小綺麗にしてある
日本家屋があって
その日本家屋の裏から
どこかで聞いた事のある声がして来て
こそっと建物の影から
その声がする方を見ると
杏寿郎がここの
オーナーさんと一緒に
家の裏の庭の所に花壇を
煉瓦を積んで作っている所で
その作業も…もうすぐ終わりそうな感じで
その様子を撮影してるのは
カメラを回してる
不死川の姿が見えて気が付いたのだが
そうだった…不死川さんは…
自分でカメラマンも出来るし
撮影した動画の編集も出来るんだった
『にゃーんっ』
自分の後ろから猫の鳴き声がして
建物の影に身を隠していたのだが
スリスリとその猫に足に擦り寄られて
突然の大好き攻撃に合っていたのだが
こっちが幾ら身を隠して居ても
その猫ちゃんの声で
現場の視線がこっちに集まって来て
首に掛けていたタオルで
額の汗を杏寿郎が拭って
「みくり!良く、ここが分かったな。
俺も、最初の時見逃してしまっててな。
時間が過ぎても奥さんが、
来ない様だったら、こっちから
あの道の入口まで…迎えに行こうかと
丁度…、今しがた思ってた所だったんだ」
「これ、杏寿郎が
持って来て欲しいって言ってた物」
「すまないな、だが…
丁度良かった、見てくれ」
