第11章 ラングラー
ー研磨sideー
「いやでもそんなんと違いますよ、マジで!
研磨くんはかっこええし、痺れるけど、北さんが思ってるようなんとちゃいます!今やって…」
普段起こりえない状況、求めてはない状況に、
結構そそられて、それに穂波もとびきりエロくて。
だいぶ良かったんだけど…
「今やってなんや、とんでもないプレイしてるんやって!
マジで心配する感じちゃいますよ!」
「…ふっ あはは……笑」
治くんには電話で一回、ちょっとだけだけど聞かせちゃったからな。
そういうプレイをわざとしてるって思われてもまぁ、致し方ない。
それに、今は、一応お詫びするみたいな流れだったろうし。
なんていうか、おれが許す側、みたいな。
『………』
穂波は可笑しそうにしながらちょっと照れ始めててそれがまたかわいいしエロいし、
この期に及んで下半身はおさまりそうになくってよくわかんない状態。
「ちゃいます、北さんが買い被ってるいう意味ちゃいますよ。
研磨くんは春高ん時からマジでかっこええし、どんだけかっこええかっていうたら、
ツムと未だに真似して挙句喧嘩になるくらいかっこええんです。
やからそういう意味ちゃうかって… いやでも、今やって痺れるくらい強気できてるんすよ、研磨くん。
怖気付くとかないですよ、彼。 やから、俺も正々堂々宣戦布告したいな思ただけなんです!」
…宣戦布告。
春高の時にもすでに、諦めません、とか言われたのは覚えてるけど。
ていうか、治くんこそおれのこと買い被ってる。
「いやあんときはそれでも、言うても一年半も前やし…
そうです、任せてください。 泣かすことなんて絶対しません。
ていうか、泣かせたらそん時こそ俺埋められますって」
埋められる?
「そんなもん研磨くんに決まっとるやないですか!
もう研磨くんは巨額の富も手にしてるんすよ? 足跡残さず俺のこと消すくらい…」
「…ふ 笑」
なんでおれがそんなマフィアみたいな設定になってるの。
いま治くんが話してる相手の北さんの方がよっぽど、そっち系じゃん。