第6章 リレー
ー研磨sideー
『ひぁッ …カッ ズくん……?』
マサキさんと話してたら
カズマが穂波の手を引いて2階に上がるのが見えた。
「…あれ、ちょっとカズマまずいかも、研磨くん」
マサキさんにそう言われて
「うん、おれもそんな感じした。 ちょっと行ってくる」
そう言っておれも追いかけるように2階に上がろうとしたんだけど
「おい研磨!何だよ来てたのかよ!声かけろし!」
途中、遊児につかまってちょっと時間がかかった。
穂波の部屋のドアノブに手をかけると鍵が閉まってて。
趣味じゃないけど聞き耳を立てそうになった。
そしたらどんってドアが揺れて、さっきの穂波の声が下の方から。
…後で、とか言うんじゃなかった。
穂波相当ほわほわしてたし、カズマもなんか、雄っけ出してたし。
ていうか、カズマなにしてんの?
「穂波、カズマ。 おれ。 …開けて」
すぐそこにいるなら大きい声出さなくて済む。
しゃがんで声をかけた。穂波も鍵、開けれるだろうし。
…そう思ったんだけど鍵が一向に開かない。
「ねぇ、おれ初めてのこと全部穂波としたい」
『…んっ』
「別に焦ってないよ、アメリカで一緒に暮らすし」
『…カズくっ』
「でもなんで、あんなエロい顔で突っ立ってたの?
焦ってないのに止まれなくなった。 欲しい、ってなった。 これなに?」
カズマは涼しげな声で普通に喋ってて
穂波はなんでそんな甘い声出してんの?
「ちょっとカズマ、開けて」
「やだ」
「開けろ」
「…はぁ、じゃああと1分待って」
「なにすんの?」
「ちょっと、やっときたいことするだけ」
「…わかった、1分」
カズマだし、そんな、ほんとにやばいことはしないと思う。
しようと思えばいくらでもできるのに今までしなかったわけだし。
…全然説得力ないな。
欲しいってなった、これなに?ってストレートすぎ。
ていうか、初めてのことは全部穂波としたい、とか
おれに聞こえるの分かってて言ってる辺り、ほんとカズマ何?
⚠︎次のページ、微裏?かもしれません。
キスと会話の内容程ですがカズくん相手なのでご注意を。苦手な方はP290へ