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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第6章 リレー


ー研磨sideー








『カッ カズくッ な、なぁにっ?』









カズマが背伸びをして穂波の耳元で何かを言った。
浴衣で余裕たっぷりに年上のひとを揶揄うその様は、
おれがみても色っぽくてぎょっとした。










「ん? なんでもないけど。 あっちでゲームしてるね。 …あ、研磨」

「ん、カズマ。 その手、そろそろ下げて」









ごく自然に右手が浴衣の襟元に添えられてて、
今にも中に入っていきそう。 指先はもう、少し入ってる。









「あぁ、ごめん。おれ、穂波の浴衣すきだから。 色々やってみたいことあって」

「…それはおれもだけど。 カズマ、やりすぎないで」

「…んー、無理かもだけど。 考えとくね。 研磨、あとでゲームしよ」

「ん、」









カズマはそっか、小5なんだよな。
クロたちが高校卒業してからの雰囲気の垢抜け方とかとは桁違いに、
成長のスピードが速い、気がする。

カズマだから余計だろうな、もともとの性格もあるし、
それに加えて海外にしょっちゅう行ってたり、
スケボーとかサーフィン通して大人とも日常的にやりとりがある。










「…末恐ろしい」

『研磨くん、喉乾いてる? 汗、かいた?』

「ん?あぁ、うん、どっちも」

『じゃあ何か飲んで、シャワー浴びる?』

「え? あぁ、浴衣着る前にってこと?」

『うん!』

「…んー とりあえず、ここにいようかな」

『…ん、おっけ!』







おれが浴衣を着てるのを1秒でも長く見たい、とか言ってた穂波は
あからさまにしゅんとしてる。

深い藍色の地に白く絞り染めで菊かな?花の模様が入ってる。
帯は生成りに臙脂色の幾何学的な模様。
たすきがけしてて、やっぱりちょっと、おてんばな感じがしてかわいい。










「いま、着付けなんてされたら、穂波の浴衣汚しちゃいそうだから」










耳元で息を吹きかけるように囁けば。










『…ん …ッ』










甘く息を漏らして、俯きながら赤面する。
しかも、片手でおれのTシャツの裾をぎゅって握ってる。




…かわいい。




いますぐにでも、欲しいんだけど。












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