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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第16章 釘


ー穂波sideー






本当、バカで間抜けで素っ頓狂でどうしよう、
弁解の余地ないってくらいなのに、
研磨くんへのすきが溢れて仕方がない。

いつも、そうだ。
やらかしてしまった時、研磨くんに話すことにして。
そしてその研磨くんの、決して無理はしてない、対応に。
なんだろう… 後ほど上書きするかのような行動も伴うのだけどでも、
その時の、いいよ別にっていうその言葉にも一つも嘘がなくて本音でっていう感じに。
そして全部見透かされてるっていう、感覚に。

どうあがいてもすきが溢れて仕方ない。

全てが性癖なのかもしれない。
そうとしかいえないくらい、
この期に及んでも尚、わたしはそんなことで胸が、頭が、いっぱいになる。








「…ふは そうだった、穂波はおれのことがすきなんだった」

『…え、どういう意味?』

「そのままの意味。 何も疑ってないから大丈夫」

『………』

「はぁ、なんかもう全部どうでも良くなっちゃった」

『………』

「なんでそんなこと急に言い出したかな、
いや絶対キス以上の何かしちゃってるよな、
聞いてもどうしようもないけど話さなきゃって思ってるんだし、
おれも聞いた方がクリアになって整理しやすいしとか思ってたけど」

『………』

「いいや、もう。 …侑くんから聞く」

『………』

「侑くん、おれにあとで連絡するとかは…」

『…言ってた。伝えといてって』

「…侑くんは悪くないの、わたしが悪いの …とか言わなくていいの?」

『へっ』





そっか、今そうなるところか。






「…笑 別に今そうなるところじゃないから大丈夫。 ちょっと揶揄っただけ」

『…研磨くん』

「いつものことだから、で済ませる気はない。 いつものことじゃないし、みんな違うし。
けど、まぁ大丈夫。 穂波はおれのだから」

『………』

「けど、穂波」

『はい』

「今おれはどんな気持ちかわかる? …何考えてるか」

『………』

「あー、めちゃくちゃにしたい、よがらせたい、逃げる腰をぐって掴んで……」

『やぁ、今はだめ…』






研磨くんにそんなこと言われたら、
身体がどんどん反応しちゃう。
いつも通りの声色で淡々と…







「…ふ。 おれ忘れないから。覚悟しといて」








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