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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第16章 釘


ー穂波sideー









「じっとしててな」










額にキスを落とし、耳元でそう囁く。

腰が抜けて動けないなんて初めてで、
でも理由が理由だからか感度だけはすごいままで。










『…っん』

「エロ…」










そう小さな声で呟いたかと思うと、
身体の下に腕が回されて、
ひょいっと持ち上げれるわけがないのに、
でも体感としてはひょいっと、持ち上げられる。










『…あわわ』

「…ん、お利口さん」










侑くんはわたしを抱えたまま、
いつの間にかドアを開けておいてあるわたしの部屋へと入っていく。







それからそっと、ベッドに寝かされる。
優しく、丁寧に。








わたしは横になったまま、
すぐそこでわたしを見下ろす侑くんを見上げることしかできない。









『侑くん、ありがとう。…んと、あとは時間が……
夕飯少し待たせちゃうけど、きっとそんな時間かからないと思うから』

「ぉん、好きに過ごしててええって言うてくれたよな?」

『うん、もちろん』

「ほんなら、ここにおるわ。 ええ?」

『………』

「なんやったっけ… 見つめ合うの次は?」

『…?』









…車の中で侑くんが反応してた曲のことかな。










『…感じ合う?』

「…感じ合う、か。 もう十分やんな」

『………』

「目を閉じる」

『手を伸ばす』










ふっと侑くんの手が頬に伸びる。優しく、包むように触れる。










「それももう、とっくにやってるけど。 …横になる」

『…服を脱ぐ』

「…服を、脱ぐ」











そう繰り返すと侑くんは、
おもむろにでも乱暴にではなく、トップスを脱いだ。











「…これももう、海で半分くらいはしてんけどな」

『………』

「…むっちゃみるやん。 そんなすき?」

『…ん。 …だって侑くんすごい』










綺麗で、色っぽいんだもの。
目の前にあったら見ちゃうよっていう、それだよ。











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