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FLYHIGH(ハイキュー)

第8章 それぞれの春高まで


ー月島side


プラネタリウムを見てる間

本当はそれどころじゃなかった

涼しい顔して天井を見上げていたけど、本当は君がどんな顔してるのか気になって仕方なかった

チラッと横目で歩を見る

!!

何でコッチ見てんのさ


慌てて目を逸らす歩が可愛くて

「僕じゃなくて、星見なよ」

なんて意地悪く言ってやる



一瞬何か言いたげな表情を見せて、何事もなかったように星空を見上げる君の右手にそっと左手を重ねる


このまま時が止まればいいのに

なんて柄にもないこと思うんだから

僕も相当キてる



でも…プラネタリウムを出てからの歩は明らかに口数が少ない

つまらなかった?楽しくなかった?

歩の少し前を歩きながら考えていると


「あ、あの!ツッキー!」

大声で呼び止められて振り返る

「…なに?」

「私…私の気持ち、聞いてくれる?」


彼女はそう言った

目を見れば分かる

僕たちはきっと同じ気持ちなんだろう

でも…


歩と今ここで付き合って、浮ついた気持ちで春高に臨むのは、部のみんなに失礼だし、士気を下げかねない

いい感じにまとまってきてる部の雰囲気を壊したくない

だから…春高に行ってきちんと全国と渡り合って

僕の方からハッキリ言う


「…歩、その話待って」

「え?」

「春高…終わったら、ちゃんと僕の方から言う。だから歩はまだ何も言わないで」


彼女は一瞬驚いた顔をしたけれど、多分すぐに僕の思ってることに気付いて、ニッコリ笑った


「でも…とりあえず来年のクリスマスも予定空けといて」

そう言うと、少し恥ずかしそうに歩はコクリと頷いた


「なんだよ、素直だと調子狂うじゃん」

「何でよ!ツッキーこそ!いつの間に春高が終わるまでは恋愛禁止みたいな崇高な思想になったん?!」


いつも通りの歩節だ

「なに?早く付き合いたいの?」

「ッ!!そんなこと言ってないやろっ」

歩は照れながら、僕の肩を小突く


春高が終わったら、堂々と歩に告白する

誰にも文句は言わせない

それぐらいの活躍すればいいだけ

この際だからやってやる

音駒も梟谷もいる前で僕が歩に相応しいと証明する
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